2019
06.11

世界遺産の一部である野崎島

野崎島は無人島(宿泊施設があるので、そこの管理人さん以外は)。1971年(昭和46年)に最後の6家族が島を離れて、それ以来住居や畑は放置されていました。


沖ノ神嶋神社の神官屋敷は、最近きれいに修復され、ツアーの見学コースになっています。


私たちは行かなかったけれど、ここ野崎には「王位石(おえいし)」という頂上までの高さ24メートルもの巨石の建造物があり、それが沖ノ神島(おきのこうじま)神社の御神体です。神官さんは毎日そこまで登っていたというからすごいなあ。


お台所も復元され、十分にひとが住める家になっていました。村の人が島を離れたあとも、神官さんは2001年(平成13年)まではここに住んおられたそうで。


集落に積まれた石垣は、木造の家屋が朽ちてしまったあとも残っている。


まだ家具を置いたままの家もありましたが、このように屋根も抜け、柱とともに土に返っていくような家も。


島へ船で渡って、自由に散策することもできますが、私たちは旧野首教会を見学したかったので、ガイドツアーに申し込みました。優しく丁寧に島のことを教えてくださった。


集落を抜けて、鹿よけの柵を超えると、そこに広がっているのは野生の地。


日本ではないような錯覚に陥る草原と、赤土の崖。海が、飛び込んじゃいたいようなブルーですね。


群れを作って移動している鹿たち。


一時期は天敵がいないので増えてしまったそうですが、自然淘汰されて繁殖するのにちょうどいい個体数に落ちついたと。


港からは離れた野首集落に、教会はある。潜伏キリシタンのひとびとが弾圧を逃れるために移り住んだ地です。


貧しい暮らしの中から、たった17世帯がお金を出し合い、教会を建てたのです。


完成は1908年(明治41年)10月、教会建築の名工・鉄川与助の設計施工によるものだそう。


野首集落が廃村となったあとは、一時期は教会は荒れ果てた状態にありました。その後、小値賀町が重要な文化財として全面改修し、1989年(平成元年)には長崎県指定有形文化財に指定されました。今は世界遺産になってしまったので無理でしょうけれど、以前は結婚式に使われたりしたこともあるそうな。木のぬくもりを感じる、真っ白な漆喰が美しい教会でした。


昭和60年(1985)に閉校になった小・中学校の木造校舎は、今では 「野崎島自然学塾村」として利用されています。昔懐かしい廊下や、水飲み場。修学旅行やキャンプ場としても使われるそうだけど、普段は日帰り客がやってくるだけ。


ツアーはここで終了で、場所を借りてランチにしました。帰りの船が出る時間帯までに港に戻ればいいので、すぐそばのビーチに降りてみました。このホワイトサンドのきれいなこと、無人島なのでごみ一つなく。


小さいけれども、色鮮やかな貝殻を拾ってきました。


島は本当に静かで、夜は星がきれいに見えるだろうなあ。でもここで管理人をされている方はよくさびしくないなあと。急な斜面や風の吹き付ける厳しい環境で苦労して野首地区を開墾したひとたちも今はもういない。


野崎島をあとにする船から、野首地区にたたずむ教会が見えました。ひとが去ったあとに残された建造物は、過去の記憶を忘れずにただ風雪に耐えているようで、もの悲しい。
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